東京モーターショー2011に“みんなのタクシー”登場

今回の東京モーターショー2011、ゴージャスな乗用車や電気自動車のコンセプトカーが人目を引くなかで、地味に頑張っていたのが「NV200 バネットタクシー」。高齢者や車椅子ユーザーなども〈快適に移動できることを追究した〉もので、〈公共交通インフラのバリアフリー化の推進に貢献することを目指した「みんなのタクシー」〉なのだそうな(広報資料による)。目標はデカイが、実物はカワイイ。

バネットシリーズにタクシーができたのは昨年12月。たくさんの人が集まるモーターショーに展示して広く一般に知ってもらい普及させたいと、ブース担当者は話してくれた。

先だって車椅子で退院する家族のために、初めて“福祉タクシー”を利用した。バックドアから乗降するタイプの小さいワゴン車だった。どっちが乗りやすいか運転しやすいかは分からないのだけど、「みんなのタクシー」という感じはしない。タクシーという感じもしない。親切な年配の運転手にたずねると、予約制で通院や入退院での利用が多いとのこと。ひと月前に予約すると確実だという。

そうそう、バネットタクシーは〈乗務員が長時間、快適に運転できる機能〉もあるのだそうだ。運転手の高齢化も進んでいると思われるし、この視点、きっと大切だ。

モーターショーにはクルマだけでなくパーツや工具、本屋なども出展している。クルマの本屋さんといえば、三樹書房だ。バイクや飛行機などの本も出しているから、モビリティの本屋さんといったほうがいいかもしれない。棚にはダットサンやベンツの本、カタログで見る昔のクルマの本などがぎっしり。写真左の棚は姉妹版元グランプリ出版の本が並ぶ。

グランプリ出版の特色のひとつは、図録ものというか、むかし少年雑誌などで男子をわくわくさせていたような精密に描かれた絵や設計図などを豊富に収載した解説書が多いこと。ホームページを見ると、“メカニズムと歴史の楽しさを伝えたい”とある。ふむふむ。

購入したのは『路面電車の技術と歩み』(吉川文夫著、2003年)。写真も実に多い。都電がいい例だと思うのだけど、路面電車はクルマに追われるように廃止されていったはず。しかし時代は変わってきている。ガシガシ先に進もうという高度経済成長期の感覚は、若い人には無縁なんじゃないか。

ユニバーサルな、誰でも快適な街のあり方を考えるとき、タクシーやバス、路面電車や地下鉄といった公共交通をうまく使えるようにすべきなんだろう。そんなわけで、この1冊、こっぱ舎図書室に収納しました。

 

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    車椅子や座位保持装置にまつわる情報、仕事のなかで気づいたことなどを、こっぱ舎にかかわる人たちが折々に紹介していきます。こっぱ(木っ端)=鉋(かんな)の削りくず。転じて、取るに足らないもののこと。そんなkoppaも壮大な宇宙=kosmosの中にあり、こっぱの中にも小さな宇宙がある。そんな思いでkoppasmosと名づけました。

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